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映画【メン・イン・ブラック3】感想 - 2013.08.22 Thu
![]() | メン・イン・ブラック3 ブルーレイ [Blu-ray] (2013/06/28) ウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズ 他 商品詳細を見る |
個人評価
★★★★★
思い起こせばMIBも10年以上のご長寿シリーズ。
久々にブラックスーツに身を包んだウィル・スミスがさすがに老けてきていて思わず時代の流れを感じさせらた。なのに何故かトミーリージョーンズは変わってなかった。
相も変わらず『ノリ』でさくっとするっと世界を救うMIB。
「エイリアンは実在するどころかわりとその辺を歩いている」という驚きの事実を教えてくれた一作目。
続く二作目は飛び交うエイリアン系シュールギャグが全面に出すぎてややクドイ感じもあったのだが、
三作目に来て驚きの「わりとストーリーのある作品」となっていてびっくり。
『緻密なストーリー設定』という宣伝に惹かれて肩透かしを食らう事はよくあるが逆のパターンに出会える事はそうそうないので、妙に得した気持ちになれた。
今回のネタは『タイムスリップ』物。
しかし「時間軸すらも飛び越えて世界を救う壮大な話」かと思いきや、ただの「トミー・リー・ジョーンズが若かった頃はどんな感じだったか見てみる話」だったりする辺りの軽さもらしくて良い。
話の持って行き方も、10年の長きに渡るシリーズ物の特権を生かしまくった今流行りの『ビギニング』物。
トミー・リー・ジョーンズ演じる愛すべきキャラクター『K』があんなにも仏頂面なのは何故か。
あそこまで職務に忠実なのは何故か。
彼の顔を見ているとオットセイを思い出すのは何故か。
その全てが明らかになるというのでコチラも興味津々である(オットセイの謎は解けません。すいません。でもジョシュ・ブローリン演じる若き日のKは見事)。
話の主軸となるのは「K」とウィル・スミス演じる「J」の奇妙な友情関係。
コンビを結成して10年も経とうというのに未だ笑顔の一つも見たことの無い相棒に多少ウンザリ気味のJ。
そこに起きた、かつてKが捕らえた凶悪犯の脱獄&タイムジャンプを使った時間移動殺人で、突如世界は『Kが死んだ未来』になってしまう。
敏腕エージェントを早くに失ったMIBはエイリアンからの猛攻に耐えられず、地球はかなりの大ピンチ。
唯一「Kが生きている世界」を覚えているJが、過去のKを救う為に1960年代にタイムジャンプする…。
のだが、この一連の行動をJは「わりとなんとなく」でやってしまうのだ。
相棒が突然40年も前に死んでいた事になっているショックはあるものの、その突然の変化に感傷に浸る時間は無い。
そしてその5分後には「相棒を助けるために命をかけて過去へと飛ぶ」事になるのだが、この急いでいる理由は今まさにエイリアンが地球を破壊しようとしているからであり、自分が行くのは「たまたま自分だけKを覚えていたから」である。
まさに乗り気じゃないのに会話の流れで学級委員長にでもなってしまった感覚なのだ。
だが、この学級委員長にも後から深い意味が与えられて行く。そして何故自分だけがKを覚えていたのかも。
『世界初の人類月面着陸』に沸く世界の中で、馬鹿でかい携帯電話やバッテリーが5秒で切れそうな旧式ニューラライザーを駆使して必死に宇宙人と戦うKの姿を見ることで、J自身にも命がけでKを救いたいという思いが徐々に込みあがっていく。
ここら辺の感情の「後出し感」が気持ちいい。
そうして自分の知らなかったKの過去と、あと片手間に地球を宇宙人から救って無事に2012年に戻ってくるJ。
いつものダイナーに昨日と変わらない様子で腰掛けているKの姿を見た時の彼の顔は実に色んな感情を含んでいてこちらも感動してしまう。
いい加減「ガキ」扱いしないで欲しいと苛立っていた自分を、いともあっさり認めてくれた若き日のK。
素直に笑ってすら見せてくれていた彼の、その笑顔を消した責任は自分にもあるのだと過去で思い知らされたJ。
口下手なKの、「弔辞」の世話まで焼いていた自分はすっかり「保護者」のつもりだったのだが、やっぱりどうしたって彼の方が一枚も二枚も上手であり大人だったのだ。
そんなKが戻ってきた時、本来なら命を救った恩人として謝辞を求めてもいい所をJはあえて何も言わず、自分が過去に行った話すらせずにいつもの日々を始めようとする。
そんな「ガキ臭い」事をしない辺りが今回の彼の成長であり、この親子程離れているコンビの確かな絆を示しているのだと思う。

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