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イタリア旅行06ムラーノグラスは匠のWAZA - 2011.05.20 Fri
ヴェネツィアングラス発祥の地、ムラーノ島に着きました。
とは言え今のところ飯しか食べてない訳なのですが、本来の目的はムラーノグラス。
とにもかくにもこの島にいる以上ガラス工芸を見ない事には何にもなりません。
だって正直それしかないわけなんですし。

橋のたもとで見つけたDHLの輸送ボート。信頼のドイツクオリティで国際宅配いたします。

そしてもちろん積み荷は全てムラーノグラス。
というわけで再び街中散策です。
しかし目当ての店などの目星も特に着けず、「まあ歩けばムラーノグラスぐらいどこでも売ってるだろ」と言った軽い気持ちでこの島まで来た訳なのですが…。
確かにムラーノグラスのお店はいくらでもありました。ただ困ったのは、むしろムラーノグラスショップしかこの島には無い事。

なんかもー全部の店がこんな感じ。
こうなるともう何が何だかどこをどうしたもんかさっぱりです。
そして凄く入りにくいのです。
知っている方も多いでしょうが、ムラーノグラスと言うのは決して安いもんじゃないのです。
有田地方の伊万里焼がお高いように、ムラーノグラスだってお高いのです。
そりゃあまあ昔は貴族級のお金持ち様しか手に入れる事が出来なかった程のものですからね。
<手作り+伝統×芸術> といった数式を具現化したような手工芸品ですからね。
そんなわけなんで、中々おいそれと買う事が出来ないんですよ。
そしておいそれと買えない故に、気軽にひょいと店も覗けないのですよ。
ドアの前に目に見えない黒服スーツメンが立っている気がするのですよ。
てなわけで、街中を歩きながらも店舗内に入るきっかけがつかめず、フラフラとウィンドウショッピングに甘んじていた我らが家族。
しかし意を決して比較的大きな店構えの可愛らしい店に入ってみました。

今やどうやってたどり着いたか分からない店、『Mazzega-マッゼーガ-』
でも日本に帰ってから調べたらそこそこ大きなグループ企業らしい。へーびっくり。
中に入ってみると店内のアイテムは結構カジュアルでお値段も抑えめな物が豊富。
スーツをビシッと決めた恰幅良い紳士も、「適当に見ちゃいなよ」と見た目に反したフランクさで大変居心地が良かったです。
ちなみに店内だから撮影自粛。
ここで姉がブレスレットやらペンダントヘッドやらを購入。
母もネックレスやなんやらを色々買っていました。

その一つ。これと赤いブレスレットを姉が購入。
ヴェネツィアにあったお店にももちろんガラス工芸品はたくさんあったのですが、なんだかムラーノ本島の店に並ぶガラスたちはもっとぐっとシンプル。
金細工やらカラフルな花の絵などが描かれている物も少なく、その分ガラスが生み出す色と流線形の美しさで勝負 と言った風合いの物がメインに置かれているようでした。
と、ここでガラスの美しさにテンションを上げた母が
「ウチのお店で使う(もしくは飾る)ようなガラスを探したい」
と要望。
あいにくそこのショールームにそれらしい物はなかったため、先ほどの初老紳士に相談してみたところ、
「あ、じゃあ2階を見せてあげるよ。すんごいから。ホントすんごいから☆」
と、意気揚々と我々を鍵のついた扉の先にあった階段へ連れて行ってくれました。
その陽気さに反した物々しい入口に若干気押されながらも、恐る恐るついて上がったこの2階のま~あ凄い事凄い事。
まず広い。
一階のショールームがトイレの個室だったんじゃないかと思う程の広さ。
そしてその広いフロアのいたるところに飾られたのは、
絢爛豪華なシャンデリアや大鏡、グラスに水差しに果ては今にも動きだしそうな女神像。
うっかり美術館に入ってしまったのかと思うほどのまばゆさでした。
「ここは本来メーカーとかと商談する時のショールームなんだよね」
そう言って、展示されてある芸術品達の説明を片っぱしから始める陽気紳士。
聞き入る家族。訳す私。
……いやまておっちゃん、
作業工程の内容を説明されても、一言も単語がわからん。
多分、多分だけど
『ヴェネツィアン・グラスは鉛を含まないソーダ石灰を使用する事が特徴で、コバルトやマンガンなどの鉱物を混ぜることで様々な色合いを表現することが出来る。 混ぜた鉱物により硬度が変化し、赤色のものが最も硬度が高い……』(ウィキペディア「ヴェネツィアングラス」のページより全抜粋)
的な事を説明しようとしてくれていたのだろうね。きっとそうなんだろうね。
だがね、ほら、私『ソーダ石灰』とかのイタリア語なんて授業で習わなかったしさ。
『吹きガラス製法』とか日本語でもぱっと出てこないしさ。
それを
「ほれ、あいつら(私の家族s)にも俺の言った事伝えてやれ」
と言われても無理な話なんですよ。
というわけで、いまいち役に立たなかったヘッポココンダクターこと私。
ただ自社の製品を実に自慢げに話してくれるおっちゃんの言葉を拙いながらも聞き取るのはとても心地よく、何より「特別だよ」と言って次々と見せたり持たせたりしてくれた品々は、どれもこれも本当に綺麗でした。
ああ出来る事なら写真に収めたかった。
聞けばもしかしたら快諾してくれそうなフランクさがあったものの、思わずこちらが臆するほどの絢爛っぷりだったので惜しくも断念。
そして肝心の母の要望であった「店に置く何か」は、
吟味に吟味を重ねた結果、
でっぷりと重みのあるシンプルなデキャンタ(ワインを移し替えるためのガラス製の容器)に決定。
手ごろな厚みのある容器全体に何重にも練りこまれたような深い緑の、シンプルながらも本当に素敵なデキャンタでした。
でも、本当は他にも欲しいモノはたっくさんあったんですけどね~。
おっちゃんが「俺のお勧め☆」と紹介してくれたワイングラスなんて、6セットながら全部のグラスの色が違っていて、それでいて並べて置くと計算されつくしたようにテーブルに映えるすっごい綺麗でカッコいいやつだったんですが……。
残念ながら我々の財力をもってしたらあのデキャンタ一個が限界でした。
「いや~でもアンタのパパさん日本のpizzaiolo-ピッツァイオーロ-(ピザ職人)なんだろ??
じゃあコレぐらい買えるだろ~~」
と、話の流れで父がピザ屋だという情報をつかんだおっちゃん、
何度も「日本の飯は高いからすぐ儲かるはず」と言って聞きません。
というのも、
その昔、おっちゃんは日本に旅行に行った事があるらしく、その時の日本の物価と、特にご飯の値段の高さに度肝を抜かれたんだとか。
「ロッポンギーでヤキトリー食べたんだけどさぁ、あれ何であんな少ないのに高いの??
美味しかったけど。もうメチャメチャ美味しかったんだけど!!」
と、ヤキトリの感想を興奮気味に語るおっちゃん。
「だからー、そんなtokyoでピザ屋でしょ?だったらもうピザ4,5枚くらい焼けばあっという間にコレ(グラス6セット)買える値段になるんじゃないの??」
甘いな、いくらなんでも甘いよおっちゃん。
成田から乗り継ぎ先のモスクワまでを「4,5時間もあれば着くでしょ」と勝手に思い込んでいたウチの母並みに目測が甘い。
「あ、ちなみにもしお金が無くなったらソバね。ソバは安いから!」
と、最終的には何故かムラーノ島でイタリア初老紳士から『日本で食べた美味いモノ』の感想を延々聞く事となりましたとさ。
※Sede legale ed amministrativa
Fondamenta Da Mula, 147
30141 Murano Venezia
↑
日本に帰ってきてから調べた住所。多分ココで合っているはず。
扱っているのは本物のムラーノグラスなため決して安価ではありませんが、比較的手に取りやすい値段も多く、店も入りやすかったです。
※次はブラーノ島に行きます

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とは言え今のところ飯しか食べてない訳なのですが、本来の目的はムラーノグラス。
とにもかくにもこの島にいる以上ガラス工芸を見ない事には何にもなりません。
だって正直それしかないわけなんですし。

橋のたもとで見つけたDHLの輸送ボート。信頼のドイツクオリティで国際宅配いたします。

そしてもちろん積み荷は全てムラーノグラス。
というわけで再び街中散策です。
しかし目当ての店などの目星も特に着けず、「まあ歩けばムラーノグラスぐらいどこでも売ってるだろ」と言った軽い気持ちでこの島まで来た訳なのですが…。
確かにムラーノグラスのお店はいくらでもありました。ただ困ったのは、むしろムラーノグラスショップしかこの島には無い事。

なんかもー全部の店がこんな感じ。
こうなるともう何が何だかどこをどうしたもんかさっぱりです。
そして凄く入りにくいのです。
知っている方も多いでしょうが、ムラーノグラスと言うのは決して安いもんじゃないのです。
有田地方の伊万里焼がお高いように、ムラーノグラスだってお高いのです。
そりゃあまあ昔は貴族級のお金持ち様しか手に入れる事が出来なかった程のものですからね。
<手作り+伝統×芸術> といった数式を具現化したような手工芸品ですからね。
そんなわけなんで、中々おいそれと買う事が出来ないんですよ。
そしておいそれと買えない故に、気軽にひょいと店も覗けないのですよ。
ドアの前に目に見えない黒服スーツメンが立っている気がするのですよ。
てなわけで、街中を歩きながらも店舗内に入るきっかけがつかめず、フラフラとウィンドウショッピングに甘んじていた我らが家族。
しかし意を決して比較的大きな店構えの可愛らしい店に入ってみました。

今やどうやってたどり着いたか分からない店、『Mazzega-マッゼーガ-』
でも日本に帰ってから調べたらそこそこ大きなグループ企業らしい。へーびっくり。
中に入ってみると店内のアイテムは結構カジュアルでお値段も抑えめな物が豊富。
スーツをビシッと決めた恰幅良い紳士も、「適当に見ちゃいなよ」と見た目に反したフランクさで大変居心地が良かったです。
ちなみに店内だから撮影自粛。
ここで姉がブレスレットやらペンダントヘッドやらを購入。
母もネックレスやなんやらを色々買っていました。

その一つ。これと赤いブレスレットを姉が購入。
ヴェネツィアにあったお店にももちろんガラス工芸品はたくさんあったのですが、なんだかムラーノ本島の店に並ぶガラスたちはもっとぐっとシンプル。
金細工やらカラフルな花の絵などが描かれている物も少なく、その分ガラスが生み出す色と流線形の美しさで勝負 と言った風合いの物がメインに置かれているようでした。
と、ここでガラスの美しさにテンションを上げた母が
「ウチのお店で使う(もしくは飾る)ようなガラスを探したい」
と要望。
あいにくそこのショールームにそれらしい物はなかったため、先ほどの初老紳士に相談してみたところ、
「あ、じゃあ2階を見せてあげるよ。すんごいから。ホントすんごいから☆」
と、意気揚々と我々を鍵のついた扉の先にあった階段へ連れて行ってくれました。
その陽気さに反した物々しい入口に若干気押されながらも、恐る恐るついて上がったこの2階のま~あ凄い事凄い事。
まず広い。
一階のショールームがトイレの個室だったんじゃないかと思う程の広さ。
そしてその広いフロアのいたるところに飾られたのは、
絢爛豪華なシャンデリアや大鏡、グラスに水差しに果ては今にも動きだしそうな女神像。
うっかり美術館に入ってしまったのかと思うほどのまばゆさでした。
「ここは本来メーカーとかと商談する時のショールームなんだよね」
そう言って、展示されてある芸術品達の説明を片っぱしから始める陽気紳士。
聞き入る家族。訳す私。
……いやまておっちゃん、
作業工程の内容を説明されても、一言も単語がわからん。
多分、多分だけど
『ヴェネツィアン・グラスは鉛を含まないソーダ石灰を使用する事が特徴で、コバルトやマンガンなどの鉱物を混ぜることで様々な色合いを表現することが出来る。 混ぜた鉱物により硬度が変化し、赤色のものが最も硬度が高い……』(ウィキペディア「ヴェネツィアングラス」のページより全抜粋)
的な事を説明しようとしてくれていたのだろうね。きっとそうなんだろうね。
だがね、ほら、私『ソーダ石灰』とかのイタリア語なんて授業で習わなかったしさ。
『吹きガラス製法』とか日本語でもぱっと出てこないしさ。
それを
「ほれ、あいつら(私の家族s)にも俺の言った事伝えてやれ」
と言われても無理な話なんですよ。
というわけで、いまいち役に立たなかったヘッポココンダクターこと私。
ただ自社の製品を実に自慢げに話してくれるおっちゃんの言葉を拙いながらも聞き取るのはとても心地よく、何より「特別だよ」と言って次々と見せたり持たせたりしてくれた品々は、どれもこれも本当に綺麗でした。
ああ出来る事なら写真に収めたかった。
聞けばもしかしたら快諾してくれそうなフランクさがあったものの、思わずこちらが臆するほどの絢爛っぷりだったので惜しくも断念。
そして肝心の母の要望であった「店に置く何か」は、
吟味に吟味を重ねた結果、
でっぷりと重みのあるシンプルなデキャンタ(ワインを移し替えるためのガラス製の容器)に決定。
手ごろな厚みのある容器全体に何重にも練りこまれたような深い緑の、シンプルながらも本当に素敵なデキャンタでした。
でも、本当は他にも欲しいモノはたっくさんあったんですけどね~。
おっちゃんが「俺のお勧め☆」と紹介してくれたワイングラスなんて、6セットながら全部のグラスの色が違っていて、それでいて並べて置くと計算されつくしたようにテーブルに映えるすっごい綺麗でカッコいいやつだったんですが……。
残念ながら我々の財力をもってしたらあのデキャンタ一個が限界でした。
「いや~でもアンタのパパさん日本のpizzaiolo-ピッツァイオーロ-(ピザ職人)なんだろ??
じゃあコレぐらい買えるだろ~~」
と、話の流れで父がピザ屋だという情報をつかんだおっちゃん、
何度も「日本の飯は高いからすぐ儲かるはず」と言って聞きません。
というのも、
その昔、おっちゃんは日本に旅行に行った事があるらしく、その時の日本の物価と、特にご飯の値段の高さに度肝を抜かれたんだとか。
「ロッポンギーでヤキトリー食べたんだけどさぁ、あれ何であんな少ないのに高いの??
美味しかったけど。もうメチャメチャ美味しかったんだけど!!」
と、ヤキトリの感想を興奮気味に語るおっちゃん。
「だからー、そんなtokyoでピザ屋でしょ?だったらもうピザ4,5枚くらい焼けばあっという間にコレ(グラス6セット)買える値段になるんじゃないの??」
甘いな、いくらなんでも甘いよおっちゃん。
成田から乗り継ぎ先のモスクワまでを「4,5時間もあれば着くでしょ」と勝手に思い込んでいたウチの母並みに目測が甘い。
「あ、ちなみにもしお金が無くなったらソバね。ソバは安いから!」
と、最終的には何故かムラーノ島でイタリア初老紳士から『日本で食べた美味いモノ』の感想を延々聞く事となりましたとさ。
※Sede legale ed amministrativa
Fondamenta Da Mula, 147
30141 Murano Venezia
↑
日本に帰ってきてから調べた住所。多分ココで合っているはず。
扱っているのは本物のムラーノグラスなため決して安価ではありませんが、比較的手に取りやすい値段も多く、店も入りやすかったです。
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